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乳歯の虫歯が歯並びに与える影響

2016年6月18日

歯並びに乳歯の虫歯が与える影響

乳歯が虫歯になった時、いずれ抜けて永久歯にはえ変わるのだから気にしなくてもいいと考えている人もいるかもしれません。
しかし、乳歯の虫歯を治療しないでいることはとても良くないことなのです。
それというのも、乳歯の虫歯が、その後にはえて来る永久歯に悪影響を与えるためです。

乳歯の虫歯が進行すると、歯根部分に膿が出来てしまうことがあります。
そうなると、その下の永久歯がはえる時には膿の部分を通って出て来ることになります。
これによって、虫歯菌を始めから持った状態ではえて来るということになるのです。
結果、永久歯はとても虫歯になりやすくなってしまうというわけです。

ご存知のように永久歯は乳歯と違い、はえ変わることのない歯ですから、永久歯に虫歯菌が移るということは高い虫歯リスクを負い続けるということになってしまうのです。

★歯並びと乳歯
また、乳歯が虫歯になって通常よりも早く抜けてしまった場合、別のリスクが出て来ます。永久歯が直ぐにはえて来ないため、周囲の歯が抜けた乳歯のスペースに移動して来てしまうことになります。そうなると、はえて来るはずの永久歯のスペースが充分に確保されず、ずれて斜めになる、八重歯になるといったことになり、歯並びが悪化してしまいます。

他にも、虫歯が痛むと、その歯では噛まなくなります。両側に虫歯が出来てしまうと、よく噛まずに飲み込むことが増えていくかもしれません。
これによって、しっかり噛むことがなくなるため、顎の骨は正常に発達しなくなる可能性があります。顎の骨が発達しないと、歯がはえるスペースが確保されずに歯並びが悪くなるなど、色々な問題が起こって来ます。


★軽視は出来ない乳歯の虫歯

これらのことから分かるように、乳歯の虫歯は決して軽視出来るものではありません。
永久歯への悪影響、虫歯の痛みから来る顎の発達阻害、食欲低下、偏食など、子供の発育に多くの問題となってしまうのです。

虫歯になった場合、早めに歯科医院で治療してもらうことはもちろんですが、虫歯にならないように寝る前には甘いものを控える、毎日の歯磨きをしっかりする、定期的なメンテと検診を受けるなどのケアも必要になるでしょう。

■乳歯はいつどんな順番で生え変わるの?

乳歯が生え変わる時期は6歳ぐらいからで12歳くらいには全ての永久歯に生え変わるといわれていますが、どんな順番で生え変わっていくのでしょうか?

乳歯の生え変わりは上の歯と下の歯それぞれ異なっており、生え変わる期間や順番には当然個人差があります。ですから、永久歯に生え変わる正確な時期や順番については神経質になる必要はありません。また、女子は男子よりも早く永久歯が生えてくるようです。


★生え変わりの順番

それでは、一般的な生え変わりの順番いついてみてみることにしましょう。

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◆上の歯の生える順番
第1大臼歯→中切歯→側切歯→第1小臼歯→犬歯→第2小臼歯→第2大臼歯

◆下の歯の生える順番
第1大臼歯→中切歯→側切歯→犬歯→第1小臼歯→第2小臼歯→第2大臼歯

いわゆる親知らずと呼ばれている第3大臼歯は、必ずしも生えてくるとは限らないです。もし生えてくる場合は、第2大臼歯の後、すなわち1番最後の順番で生えてくることになります。

★永久歯と乳歯の違い
上記のような順番で乳歯から永久歯に生え変わるわけですが、では次に永久歯が乳歯とどのように違うのか見てみることにしましょう。

◆大きさ→乳歯よりも大きい
◆色→乳歯より黄色っぽい
◆硬さ→乳歯より硬いので虫歯になりにくい

★まとめ
このように、永久歯は乳歯と特徴が違い虫歯になりにくいのですが、生え変わる過程において注意すべきことがあります。それは、乳歯の時期に虫歯を放置しないことと、乳歯を早く抜歯し過ぎないことです。なぜなら、こうしたことが永久歯が虫歯になりやすくなったり歯並びが悪くなったりするリスクが非常に高まるからです。

乳歯が虫歯にならないように心がけることはもちろん、虫歯になったら早急にしっかりと治療することが大切です。このように、永久歯はその後の人生の大切なパートナーのようなものですから、乳歯からの生え変わりの時期こそ細心の虫歯ケアが必要となってくるわけです。

永久歯が虫歯になるとその後の治療及び歯と歯茎の健康に重大な影響を及ぼすことから、一生使っていく歯の健康の為にも生え変わりの時期は特に歯の健康を意識しましょう。

生えかわる歯 グラグラする乳歯を抜く時期について

2016年4月4日

子供の乳歯のぐらつきは、次に生えてくる永久歯のためににも早く抜いてしまったほうが良いのか疑問に思うところです。保護者の方には、歯並びが悪くなるからとか永久歯の発育に問題が発生するのではないかと問題視する方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、乳歯のぐらつきは永久歯に生え変わるための自然な症状であり無理に人為的に抜く必要はないということです。

では、なぜ抜かなくても大丈夫なのかご説明しましょう。
まず第一の理由は、乳歯がぐらつき始めるのは永久歯の歯の根が作られ始めている証拠だからです。
そのために、乳歯の根が溶けることによって歯がぐらぐらするというわけです。

そして、次の理由として挙げられるのが、永久歯のスペースを確保するためです。グラグラすることにより永久歯のスペースが生まれ、その結果永久歯が邪魔されることなくきれいに生え変わることが出来るのです。

ここで、もし乳歯が自然に抜けるのを待たないで抜いてしまった場合、逆にきれいな歯並びに影響が出てしまうことになります。また、永久歯がまだ生えてきていないのにあまりにも早く乳歯を抜いてしまった場合は、歯肉が覆おうとしますので永久歯の生えてくる時間が遅くなってしまいます。

このような理由により、乳歯がグラグラしてきてもすぐに抜かないほうが良いのです。

しかしながら、明らかに永久歯が生えてきていて食事のときに歯が痛くなるような場合は別で、この場合は歯医者さんで抜歯してもらう必要があります。また、乳歯に異変が生じていないにもかかわらず、明らかに永久歯が生えてきていることがわかった場合にも抜歯が必要となってきます。

安心してほしいのは、乳歯はもともと自然に抜けるようになっていますので、基本的にはグラグラしてきても自然に抜けるまで待っていて大丈夫だということです。

乳歯が抜けるまで多少の違和感や不安を感じるかもしれませんが、これも歯の正常な発育には欠かせない工程なのでしばらくの間忍耐が必要でしょう。

乳歯がぐらついてきていると思ったら焦らずにその状態をよく観察し、いたずらに不安にならないことです。どうしても不安なときは歯医者さんで状態をチェックしてもらい、そのままほっといてよいのかどうかの確認をするとよいでしょう。