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歯のクリーニング・定期メンテを受けましょう!

2016年5月17日

歯科衛生士による歯のクリーニングを行うということは、歯を守るためにとても重要なことです。クリーニングをすることで、歯磨きでは落としにくい歯垢、歯石を落としてくれます。また、子供ならその後にフッ素を塗布することで歯のエナメル質が強くなるので、酸に対しての抵抗力があがり、歯の強度そのものが増しますし、雑菌の繁殖予防にもなり虫歯予防になります。

しっかりと歯磨きをしていれば充分と考える方もいるかもしれませんが、どれほど綺麗に磨いても歯垢を全て落とすことはできません。歯垢の中に存在する細菌が虫歯や歯周病の原因ともなるのですが、その数は1グラムの中に約1000億個と言われています。抗菌薬を使用したとしても、歯垢を破壊しなければ薬が細菌に届かずに効果が得られません。

この歯垢ですが、歯石となって歯に付着するわけは、それは唾液の中に含まれているリン酸やカルシウムによって石灰化するからです。そして、歯石ができることで歯垢も更に付着しやすくなり、その歯垢がやがて石灰化してまた歯石ができるという悪循環になります。

歯石は強く付着しているので歯ブラシで磨く程度では落とすことはできません。そのため、歯科医院でのクリーニングが有効なのです。また、定期的にクリーニングを行うことで付着する歯石、歯垢を一定以下にすることができるため、虫歯予防などに効果があります。

大人にも必要なクリーニングですが、子供の頃から行うことでより良い効果を受けることができます。何故なら、乳歯の段階で虫歯などの予防をしておけば永久歯も丈夫に生えてくるからです。歯科医でのクリーニングは、うがいが出来る3歳頃から行うことができるようになります。気になる場合は、早めにお子さんを歯科医へ連れて行ってあげる方がいいでしょう。

★今、子供に歯肉炎が増加しているとの結果が出ています。
歯肉炎とは歯周病の前段階の状態のことです。歯周病というのは歯周組織の炎症のことで、35歳以上になると約80%以上の人が歯周病にかかっているとも言われますが、今、中学生の約40%が歯肉炎になっているというのです。

歯肉炎の理由は、やはり歯と歯茎の間に付着している歯垢です。歯垢がずっと付着していると歯茎が炎症し、結果的に歯肉炎になってしまうのです。けれど、歯周病とは違い歯肉炎の症状はまだ軽いので、この段階で歯垢を綺麗に落とし、その後の正しい歯磨きやケアで歯垢が残らないようにすればよくなります。

また、歯肉炎にかかっているのが子供の場合、歯周病まで進行する可能性は低く改善することが比較的簡単であると考えられています。そのため、大人が歯肉炎と診断されるよりも心配は少ないと言えるでしょう。

子供の歯肉炎の問題点は、自覚し難いことです。健康な歯茎は引き締まっていてピンク色をしているのですが、歯肉炎が進むと歯茎がブヨブヨしてきたり、赤く腫れてきたりします。また、食事や歯磨きの時に出血しやすくなったりもします。

歯肉炎は、始めの頃は自覚症状も殆どないので子供が自分で気づくのは難しいかもしれません。ですから、保護者の方がチェックしてあげるというのがいいと思います。歯肉炎かもしれないと思った場合、歯と歯茎の境目を特に意識してブラッシングするようにしてください。ただし、あまり力を入れ過ぎてもよくないので効果的なブラッシング方法に関しては歯科医に指導してもらった方がいいです。

歯磨きの時などに出血が起こると子供は直ぐに歯磨きをやめてしまうことも多いのですが、これはいけません。充分な歯磨きができていないと歯肉炎が悪化していきます。出血は気にせずに、丁寧にしっかりと磨くように子供に指導してあげましょう。歯肉炎が改善されるにつれて出血もしなくなっていきます。

クリーニングは年に2?3回くらいのペースで定期的に行うことで、歯の良い状態を保持できます。定期メンテを受けましょうね!

虫歯になりやすい場所と6歳臼歯

2016年4月28日

磨き方が悪ければどこでも虫歯ができやすくなるのですが、特に奥歯はできやすい場所だと言われています。更に、子供の場合は上手く磨けないことが多いため、更に奥歯の虫歯リスクは高くなります。

また、乳歯の場合、奥歯の溝が深いため、歯ブラシの毛先が届き難いという問題もあるのです。奥歯の歯とひとつ手前の歯の間も、歯ブラシが届かずに食べ物のカスが残ってしまいがちな場所なので注意が必要です。

磨く時には歯ブラシの毛先をしっかりあてて、気をつけて磨くようにしましょう。
ただし、過度に力を入れ過ぎると歯や歯茎を傷めるのでやめた方がいいと思います。

他にも、全ての歯と歯茎の間や前歯と前歯の間も虫歯になりやすい場所です。
保護者が磨きの仕上げを行う場合は、虫歯になりやすいところを意識してブラッシングするようにしましょう。

ただ、歯と歯の間だけは普通の歯ブラシでは完全に綺麗にすることは出来ません。
デンタルフロスを使用するなどして、汚れを落とすようにするといいでしょう。

乳歯の虫歯を軽視する人がいます。
いずれ永久歯に生え変わるのだからと考えて、直ぐに治療に行かないという人もいますがこれは注意が必要です。
乳歯に虫歯があると、次の永久歯が生えて来たと同時に虫歯菌に感染してしまうこともありますし、変色したり、歯並びに悪影響が出ることもあります。

定期健診&メンテが最良の手
乳歯の虫歯は白くなることが多いのが特徴で、子供も痛みに気づき難いという問題があります。そのため、虫歯が出来ているのに直ぐに気づかないということもありますから、保護者が日々、歯をチェックしてあげるのも重要です。
妙に歯が白くなると、乳歯の場合は虫歯の可能性がありますので定期的に歯科医で診てもらうのがいいでしょう。

初期の段階で気づけば、虫歯の部分を削らなくてすむこともあります。
虫歯の進行抑制剤を使用して、進行を阻止する治療だけということもありますので、小さい子供さんの場合は早めに気づく方が負担が少なくてすみます。

■虫歯になりやすい第一大臼歯(6歳臼歯)

6歳の頃になると第一大臼歯という永久歯が生えて来ます。年齢からとって、6歳臼歯と呼ばれている歯でもあります。

この第一永久歯が生え揃うまでには、約1年?1年半程度が必要になるのですが、期間が長いことと乳歯の後ろに生えてくるという性質のため、生えかけているのに気づかないというケースがあります。

そうなると、長い期間、全くケアをしないということになるので歯垢が溜まってしまいます。結果として、虫歯になってしまうという可能性が高いので注意が必要です。

また、第一大臼歯は奥歯であるため、気をつけて磨かないと磨き残してしまうことが多い場所でもあります。

もちろん、気をつけてケアをすれば他の歯と同様に虫歯を予防することが出来ます。
先ず、重要なのは生えて来ているのを見落とさないということです。

基本的に、5歳を過ぎると第一大臼歯のチェックを親御さんがするようにしましょう。
生えかけている場合は、子供に新しい歯のことを話して、意識して磨くように指導しましょう。

ただ、先にも記したように普通に磨いていると虫歯リスクの高い歯なので、第一大臼歯を磨く時には工夫も必要です。

例えば、歯ブラシを斜めにあて、毛先を使ってブラッシングするのがいいと思います。
それから、歯の溝や歯茎で覆われているところも気をつけて磨くようにしないと虫歯になりやすくなります。
部分磨きようの歯ブラシもありますので、それらを使用するのもいい方法かもしれません。

また、歯磨き粉を買う時にはフッ素配合のものを選ぶとケアの効率が上がります。
他にも年に数回程度は歯科医に行って、高濃度フッ素の塗布を頼んでもいいでしょう。
更に、子供の間は深い溝を塞ぐような対応をとってもらうことで虫歯予防をするということも出来ます。

重要なのは磨き残しの多い歯であるということを認識し、意識的に重点を置いて磨くようにすることです。